人生には自分の心の闇を見せつけられることが幾度もあるけれど、
その度に神様に問いかけられている気がします。
そして、人間は誰もが罪人だと言う事を示されます。

神様が示す光の道を歩むことが出来たら、どんなにか心に平安があるだろう・・・・・と思いつつ、
悩む心の葛藤があります。


ただ、それでもやはり、私は神様の方に顔を向けて人生を歩みたい。
その思いの強さを頼りに一歩、一歩、淡々と足を踏みしめて歩いて行きたい・・・・と願っています。



・・・・・・(略)
でも曽野さん、だからこそ私は、あなたやそして御主人が、
あなたのお母様に向けられた忍耐とゆるしに心から敬服するのです。

夜十時にはお帰りになった御主人も、
一緒にあなたのお母様とお住まいになることを承諾された三浦家の御両親も、
実に勇気のある方達だと思います。

自分に迷惑もかけない、問題も抱えていないような人とつきあうのは簡単です。
しかし本当に大切で勇気がいるのは、いかに自分にとって迷惑でも、
かかわりのある人を見捨てないことではないでしょうか。
・・・・・・(略)

「旅立ちの朝に」 愛と死を語る往復書簡   曽野綾子  アルフォンス・デーケン  著