過去に目を閉ざすものは・・・・・
1990年のドイツ統一時の大統領で、国民統合に力を尽くした
リヒャルト・カール・フォン・ワイツゼッカー元大統領が31日死去しました。
ドイツの第2次大戦降伏から敗戦40周年にあたる85年5月8日、
この日、ドイツ連邦議会で演説を行いました。
ヴァイツゼッカーはこの記念日を
「ナチスの暴力支配による非人間的システムからの解放の日」と形容しました。
そしてこの時、語り掛けた連邦議会演説の中で以下の言葉を残しています。
「罪の有無、老幼いずれを問わず、われわれ全員が過去を引き受けねばなりません。
だれもが過去からの帰結に関わり合っており、過去に対する責任を負わされております。
心に刻みつづけることがなぜかくも重要なのかを理解するために、老幼たがいに助け合わねばなりません。
また助け合えるのであります。
問題は過去を克服することではありません。
さようなことができるわけはありません。
後になって過去を変えたり、起こらなかったことにするわけにはまいりません。
しかし過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となります。
非人間的な行為を心に刻もうとしない者は、またそうした危険に陥りやすいのです。」
ところで戦後70年となる日本。
サザンオールスターズの歌「ピースとハイライト」に
”教科書は現代史を
やる前に時間切れ
そこが一番知りたいのに
何でそうなっちゃうの?”・・・・・とあるように
お隣の国々との近代史を教えられずに来た戦後世代が圧倒的に増えた今の日本。
「過去に目を閉ざす者は現在にも盲目となる」事がないように・・・・・・・願います。