その人をその人たらしめるものとは
The wall street journal記事より
「今年の夏、わたしの義母が93歳で亡くなった。
94歳の義父が亡くなってから数カ月後のことだった。
亡くなるまでの5年間、
義母はアルツハイマー病を患っていた。
亡くなる直前までに彼女はほぼ全てのことを忘れてしまい、
自分の子供たちの名前さえも思い出せなかった。
高い知性や文学・歴史に対する情熱など、
彼女を特徴付けていたものの大半は失われていた。
それでも最後まで残っていたのは彼女の親切な心だった。
その暖かさと優しさは年を取るにつれ一層輝いていくようにみえた。
アルツハイマー病によって、
人は愛する人を失ってしまったような気分にさせられる場合がある。
その人がまだ生きているにもかかわらず、である。
しかし彼女の変わらぬ優しさは、
たとえ記憶と知性が失われていても、
彼女がイーディス(義母の名前)その人であると思わせていた。」
「結局のところ、われわれと他人を結びつけるものは、
われわれの道徳的な性格だということだ。
それはわれわれの一部であり、
われわれの複雑に絡み合った神経細胞を超え、
他人の脳や人生に触れる。
道徳的な性格は、
その人をその人たらしめているもの、
つまりわれわれのアイデンティティーの中核にある。」
韓国に住んで、今、
色々と考えさせられる記事です。