自立

「人に魚を与えれば一日で食べてしまうが、釣りを教えれば一生食べていける」
「Give a man a fish and you feed him for a day.
Teach him how to fish and you feed him for a lifetime.」


子供が言うことを聞かない。
反抗的で可愛くない。
子供をどこかに預けて離れて暮らしたい。
・・・・という若い母親の話を聞いた。

親が大嫌い。
老後一緒になんて絶対暮らさない。
面倒も見たくない。
顔を合わせることのない遠くで離れて暮らしたい。
・・・・という人の話を聞いた。

このような親子の亀裂はどこから生まれて来るのでしょう。

曽野綾子さんの「晩年の美学を求めて」という著書の中に
「親孝行」について以下のような文章がありました。

「このごろあまり使われなくなった言葉に「親孝行」というものがあるが、
この親孝行な子供とその親とがどうしてできるかと言うと、一つの鍵があるような気がする。

親孝行な子供は、幼い時から、どこかで耐えることをしつけられて来た家庭に生まれている。
もちろん、耐えることの全くない子供などというものないだろう。
しかし物分りのいい、甘いしつけの家庭には、なかなか親孝行な子供は生まれにくい。

親との生活の中で、親と苦労を分かち合う体験を持った子供だけが、親を大切にする。
しかし、親が子供に艱難辛苦を強いず、子供だけには苦労をさせたくない、と思う場合には、
なぜか大人に育たないのである。」


”子は、親の背中を見て育つ”と言いますから、
忍耐、しつけする以前に親自身が自立していなければなりませんね。

幸せな家族関係を築く為、幸せな老後を過ごす為には、
親自身の”自立”が重要なキーポイントですね。