ほほえみが得られなかったら・・・・・

「もしあなたが、誰かに期待したほほえみが得られなかったら
不愉快になる代わりに、あなたの方からほほえみをかけてごらんなさい。

実際ほほえみを忘れたその人ほどあなたからのほほえみを必要としてる人はいないのだから。」



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貰えるはずのものが貰えなかっただけでも「損した」と思うのに、
こちらがそれを与えるなんて、これでは”ダブルの損”だと、私はその時思ったものである。

ところが、やがて気づかされたのは、ダブルに損をすると「得になる」ということだった。
”シングルの損”だけにしておくと、残るのは、腹正しさや口惜しさだけであり、
折あらば仕返しをと考える自分だけである。

ところが思い切ってダブルに損をすると、そこには、ほめてやりたい自分が残り、
「よかった」という満足感が残るから不思議だ。


・・・・・略
自分を大切にする決心。
相手の出方に左右されず、自分は自分であり続けようという強い意志とプライドが、
ダブルの損を可能にしてくれる。

                    渡辺和子著  「目には見えないけれど大切なもの」より抜粋

渡辺和子さんは
1927年、北海道旭川市で出生。
父親は当時、日本陸軍中将で旭川第7師団長、渡辺錠太郎。53歳のときの子だった。
1936年、9歳の時に二・二六事件遭遇。
父の居間で1mのところで、当時教育総監だった父が青年将校に襲撃され、
43発の銃弾で命を落としたのを目のあたりにしました。


ノートルダム清心学園の理事長であり、たくさんの著書があります。
現在85歳です。
私の父とは1歳違いですね。

10年程前に偶然通りかかった教会で渡辺和子さんの講演があり、
直接お目にかかって、お話を伺った事があります。
小柄で、とても可愛らしいお声の方でした。

30代、40代・・・・そして50代と
多くの著書を読ませて頂き、その都度、何度も心が救われました。

結婚、出産、子育て・・・・そして、今は年老いた親のことで心の壁にぶつかると
大切なこの本をバイブルのように何度も何度も、読み返します。

そうすると本当に心が落ち着いてきます。

「目には見えないけれど大切なもの」の中には、次のようなことも書かれていました。



・・・・・・略
韓国には、「行く言葉が美しい時、返る言葉も美しい。」という諺があると教えられたことがある。
相手がどのようであっても、自分は”美しく話す”ということは、大変な勇気が要る時である。

しかし、それを実行しない限り、
美しい言葉を相手から聞くことはできないのだ。・・・・・略


*自分を大切にする決心。

*相手の出方に左右されず、
 自分は自分であり続けようという強い意志とプライド。
そして
*”美しく話す”こと。


難しいけれど、大切なことですね。
実行出来たら、誰よりも自分が満足ですね!