かの地

かの地で行われている出来事に身がすくむ思いです。

あの地で生まれなくて良かった・・・・とつくづく思います。

運命は紙一重
どこに生まれてくるのか、
自分の運命を誰も自分で決める事は、出来ません。

なんの縁があって、かの地で生まれたり、
呼び寄せられたり、
運命の不思議を想います。


私が幼い頃、私は本当に赤ん坊が大好きで、
赤ん坊を抱いているお母さんとすぐに仲良くなっては、
その赤ん坊を触らせてもらったり、家に遊びに行かせてもらったりしていました。

そんな中で、知り合った、あるお母さんと赤ん坊のことを
ふと、今でも思い出すことがあります。

その人たちのお家は、とても小さなアパートでした。
お母さんは、いつも忙しそうで、
8歳か、9歳の私に赤ん坊の粉ミルクの作り方を教え、
ミルクを赤ん坊に与えるように言うとそのまま、出かけ行ってしまう事が何度かありました。

私はミルクを結構、上手に作り、赤ん坊に飲ませてあげました。

そんなある日、
いつものように、そのアパートの部屋を訪ねて行くと
部屋の入り口の扉が開いたままになっていました。
そして、部屋は空っぽで、何一つありませんでした。

近所の人たちが、あの赤ん坊の一家は、「かの地」へ帰還したと言っていました。

キューポラの街」に出てくる、https://www.youtube.com/watch?v=5XnvN2KBvLs&feature=player_embedded
主人公ジュンの弟の友達が帰還した、あの地へ・・・・・、
今、まさしく悲惨極まり無いあの地へ行ってしまったのです。

かの地に住む人々が人間として、人間らしく生きられる日が来る事を心から祈る思いです。



雪の華