孤独



瀬戸内寂聴さんの著書「孤独を生ききる」の中に
胎内の胎児の姿と孤独について書かれた文章がありました。


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人間は生まれたはじめから孤独で、
孤独の中から一歩も出ることは出来ないということをしっかり認識すべきです。



母親の胎内にいる時の胎児の姿を思って下さい。
自分の腕で自分の折り曲げた両膝をかかえこんで、
膝にうつむいた頭を押しつけているでしょう。



何という孤独な寂しそうな姿でしょう。



人は胎児の時から孤独だったのだと、
あの姿を見ると思い知らされます。



だから人間はほんとうに孤独で淋しい時、
思わず胎児と同じ格好をして悲しむのです。



瀬戸内寂聴 著書「孤独を生ききる」


そして・・・・・・・・・、


ほんとうに自分が孤独だと感じたことがない人は、
真に人を愛せない・・・・・・・・
とも、書かれていました。